大正生まれのおばあちゃんは、

早くにお父さんも弟も亡くし、

樺太から北海道に渡り、

母一人、子一人、

貧しく大変な思いをして育ちました。

そして19歳の時、

「お母さんも一緒に面倒をみる。」

と言ってくれたおじいちゃんと一緒になりました。

 

 

それから35年、

そのお母さん(私のひいおばあちゃん)が

自宅で息を引き取り、

お医者様が「ご臨終です。」と言ったとき、

 

おばあちゃんは、

後ろにいるおじいちゃんの方をすぐに向いて、

手をついて、「長い間お世話になりました。」と

深々と頭を下げたそうです。

 

自分の母親の面倒を見てくれたおじいちゃんに、

35年間感謝の気持ちを抱き続けていたのです。

 

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